グループ会社(株)AOI Pro.出資・制作、是枝裕和監督「怪物」カンヌ映画祭で2冠! 坂元裕二さんが脚本賞受賞&日本初のクィア・パルム賞受賞

是枝裕和監督、脚本・坂元裕二さん
©2023「怪物」製作委員会

6月2日(金)全国公開、是枝裕和監督、脚本・坂元裕二さん、音楽・坂本龍一さんによる映画「怪物」(AOI Pro.出資・制作)が「第76回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に正式出品され、坂元裕二さんが「脚本賞」を受賞しました。

 

映画「花束みたいな恋をした」、ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」など数々の話題作を手がけ、多数の受賞を果たした坂元さんにとって、世界3大映画祭のひとつ、カンヌ映画祭での受賞は初の快挙です。

 

日本映画が脚本賞を受賞するのは「ドライブ・マイ・カー」(2021)以来。是枝監督作品のコンペティション部門での受賞は「ベイビー・ブローカー」(2022 / ギャガ、フジテレビジョン、AOI Pro.提供)に続き2年連続となります。

 

また、脚本賞の受賞に先駆けて、「怪物」はカンヌ映画祭の独立賞にあたる「クィア・パルム賞」を受賞しました。本賞は2010年に設立された賞で、今回映画祭出品作の中から審査員満場一致で選出されました。日本映画としては初の受賞となります。

現地時間5月27日に開催された授賞式に登壇した是枝監督は、「ありがとうございます。一足早く日本に帰った坂元裕二さんに、すぐ報告します。僕がこの脚本の基になったプロットを頂いたのが2018年の12月なので、もう4年半前になります。そこに描かれた2人の少年たちの姿をどのように映像にするか、少年2人を受け入れない世界にいる大人の1人として、自分自身が少年の目に見返される、そういう存在でしかこの作品に関わる誠実なスタンスというのを見つけられませんでした。なので、頂いた脚本の1ページ目に、それだけは僕の言葉なんですけども、『世界は、生まれ変われるか』という1行を書きました。常に、自分にそのことを問いながら、この作品に関わりました。一緒に脚本を開発した川村さん、山田さん、作品に関わって頂いたスタッフ、キャストの皆さん、みんなの力でこの賞を頂けたと思っております。ありがとうございました」とスピーチしました。

 

脚本賞の受賞を受けて、坂元さんは「夢かと思いました。この脚本は、たった一人の孤独な人のために書きました。それが評価されて感無量です」とコメントしました。

授賞式に登壇した是枝裕和監督
©2023「怪物」製作委員会
©2023「怪物」製作委員会

映画「怪物」の舞台は、大きな湖のある郊外の町。
息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。
それは、よくある子供同士のケンカに見えた。
しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。
そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した――。

出演は、安藤サクラさん、永山瑛太さん、田中裕子さんら変幻自在な演技で観る者を圧倒する実力派と、二人の少年を瑞々しくかつ情感豊かに演じる新星・黒川想矢さんと柊木陽太さんに加え、高畑充希さん、角田晃広さん、中村獅童さんといった多彩で豪華なキャストの面々。

カンヌ映画祭コンペティション部門出品作21本の中で、最初の公式上映となった本作は、現地時間5月17日に上映され、上映後は観客が総立ちとなり約9分半に渡る熱い拍手が贈られました。

いったい「怪物」とは何か。「怪物」探しの果てに、私たちは何をみるのか。
トップクリエイターとキャストによる、映画「怪物」は6月2日(金)全国公開、ご期待ください。

レッドカーペットにて、坂元裕二さん、永山瑛太さん、柊木陽太さん、黒川想矢さん、安藤サクラさん、是枝裕和監督
©2023「怪物」製作委員会

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